入社3年以内に会社を辞めたゆとり世代たち「23歳/フリージョ」

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3人目のゆとり世代は、東京都葛飾区在住の23歳女性(独身)。社会人デビューをしてからたったの8日で退職を経験。現在はアルバイトを掛け持ちしながらライターの仕事をしているとのこと。

【今回のゆとりちゃん】
小林リズム
年齢:23歳(1991年生まれ)
最終学歴:日本大学芸術学部卒
業種:フリージョ
住まい:東京都葛飾区
出身地:東京都
婚姻:独身
家族構成:父、母、弟

――就職活動のお話を聞かせてください。

「就活はほとんどしていませんでした。もともと協調性がないタイプなので大企業には向かないなぁと思っていて。ベンチャー企業や編集プロダクションでスキルを身につけて、家にいても自分のペースでできるライターの仕事がしたいなと考えていました」

――就職活動をしたきっかけは何でしたか。

「大学4年生の冬にふと思い立ったんです。やっぱり新卒切符を使ってどこかしらの会社に入社して正社員になったほうがいいなって感じて1月から就活をはじめました。

そこで就職サイトに載っていたベンチャーの広告代理店に応募したらトントン拍子で話が進んで、内定をいただきました」

――入社後はどんな仕事をしていましたか。

「4月から入社だったのですが、内定をもらった直後の1月からインターンが始まりました。営業職の仕事で、飛び込み営業をしたりテレアポをしたりしていました。

早朝から夜遅くまである結構なハードワークだったんですが、社長が期待してくれていたのと同期の子たちに負けたくないという思いがあったせいかそのときは頑張れました」

――入社して8日で辞めたということですが、どうして退職することになったのですか。

「ひとことでいうと、パワハラとセクハラです。4月に正式に社員になった途端に、扱いががらりと変わって。在籍する先輩社員たちはみんな病人扱いされていて、『お前らはこの会社以外では生きていけない』と洗脳されていたんです。

さらに朝礼では社長が他の先輩社員に『お前らをみているとムラムラするって言え!』と強要してひとりひとりに言わせます。今考えるとおかしな話なのですが、会社という閉ざされた空間のなかでは異様なことも当たり前のように行われるので、変だって言えない雰囲気がありました。

それで辛さの極限に達したときに実家の母と連絡をしたら、なんかふっと力が抜けて。それまであんなに執着していた『正社員』というポジションを手放してもいいと思えて、翌日に退職しました」

――退職して気づいたことはありましたか。

「自分の人生は自分でどうにかするしかないのだなと。これまではどうにかなると思いつつも、いざとなったら親が何とかしてくれるだろうとか、会社に自分の人生を保証してほしいと思っていました。すごく他力本願でしたね。誰かに自分の人生のハンドルを握って導いてほしかったというか。

この体験がなかったら、卒業するまでは親に、卒業してからは会社に、そして結婚してからはきっと夫に依存するようになっていたと思います」

――退職してからはどうしましたか。

「とりあえず学生時代に貯めたアルバイト代を切り崩しながら1ヶ月くらいニートをしていました。でもニートって何もやることがなくて飽きちゃうんですよね。それで今度はスーツの販売店でアルバイトを始めながら、学生のときにやっていたライターの仕事を再開させました。そしたら書くのが面白くて、やっぱり書いて食べていきたいなって思いました。

退職した会社には執念を持っていたので、なんらかの形にして残したいと思い、出版社のエッセイ大賞に応募しました。そこで企画を拾ってもらい、本を出版させてもらいました。その本が名刺代わりになってライターのお仕事をいただく機会も多いので、結果オーライですね」

――今後はどうしていこうと考えていますか。

「そんなに明確に決まっているわけではないのですが、いくつかやりたいことがあって、それをひとつずつ達成させていきたいなと考えています。理想は自分のペースで好きな仕事をして稼ぐこと。やりがいもお金もどちらも大切だと思うので、両方手に入れたいです」

<今回のまとめ>
・ゆとり世代に会社の会社独自の「洗脳」はきかない
・先の見通しがなくても「おかしい」と感じたら会社を辞めることができる
・会社が自分の人生を保証してくれるわけではない

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