結婚も子どもも不要!「ミニマムな暮らし」を選ぶ若者の実態

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25歳を過ぎると、周りで結婚ラッシュが始まり、「人生の転機」がリアルに感じられるようになります。そして、自分の人生設計を考えるとき、切っても切れないものといえば、「お金」です。

その心配事は、「結婚資金」に始まり、「マイホームの頭金」「子どもの教育費」「老後の資金」など、考え始めるとキリがありません。

そんななか、終身雇用の崩壊、不透明な年金制度など、国や企業に対して不安や疑問を抱える若者たちが、従来型の働き方を捨て、“ミニマムな暮らし”を選択しはじめています。

今回は、社会派ブロガー・ちきりんさんの著書『未来の働き方を考えよう』を参考に、ミニマムな暮らしを選ぶ若者の実態に迫ってみました。

シェアハウス、宅飲み……“ミニマムな暮らし”の実態

ミニマムな暮らしとは、「生きることにかかる費用を最小化することにより、人生において働かなければならない時間も、最小化しようという生き方」のこと。

ちきりんさんの著書によれば、ミニマムな暮らしを送る若者とは、以下のような人たちを指すそうです。

「彼らはシェアハウスに住み、都内の個室住まいでさえ月々の家賃を数万円以内に抑え、光熱費の基本料金も数人で割って負担します。本は図書館やブックオフで手に入れ、服も靴もほとんど買わないし、都内の移動には自転車を使って交通費もかけません。その自転車さえ、誰かが捨てようとしたものを譲ってもらいます。旅行では夜間長距離バスやLCCのキャンペーン価格を利用して、夜はネットで知り合った友だちの家に泊まり、夏には市民プールで泳ぎます。高級レストランの食事には興味がなく、インターネットや町歩きを趣味として、近しい人と家で飲んでいれば、十分に楽しく幸せだというのです」

さすがにここまで徹底している人は稀でも、いくつか自分にも当てはまる項目があったという読者も多いのでは。

実際、筆者の周りで考えると、「都内のマンションを友人とシェアしている男性」、「外出をせず、お家デートを楽しむカップル」、「フリマアプリで洋服の売買し、お金をかけずにおしゃれを楽しむ女性」など、すぐに該当者が思い浮かびます。

上の世代からは「消費をしない」と揶揄されることの多いゆとり世代ですが、彼らの多くは、長引く不況の中、お金を使わずに楽しく生きる術が自然に身についた世代なのかもしれませんね。

常識を“捨てる”という選択

さらにミニマムな暮らしをする若者たちは、日々の生活費だけでなく、一生に必要な費用も最小限に抑えようとする傾向があるそうです。

「おおざっぱに言って、私たちが一生に必要な費用は次の4つです。1)基礎生活費、2)住宅購入費、3)育児、教育費、4)老後費用。(中略)ミニマムに暮らしたいと考える人たちは、このうちの2と3が最初から不要です。それはつまり、人生において1から4までのすべてが必要な人の、半分ほど稼げば(=約半分の年数だけ働けば)生きていけるということです」

今までは「結婚をして、マイホームを購入し、子どもを育て、定年後は、退職金と年金で悠々自適な生活をする」のが、ある種の“常識”でした。しかしこれから先、このような“従来型の暮らし”を続けていける保証などどこにもありません。

それを生まれてからの十数年間、ずっと肌で感じてきた若者たちが、従来型の暮らしに見切りをつけ、「自分の人生においてもっとも大切なこと」を見直しはじめるのは、当然のことなのかもしれません。

就職、結婚、子育て。20代は、人生のターニングポイントが何度も訪れる時期です。その分、悩むことも多いものですが、両親や年配の方の意見に偏りすぎずに、自分なりの幸せを模索していけるといいですね。

※参考:ちきりん『未来の働き方を考えよう』(文藝春秋)

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