会社を辞める前に読んでおきたい精神科医・香山リカさんのアドバイス

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若者の就労意欲の象徴とされるのが「7・5・3離職」。新卒採用で正規雇用された学卒者のうち、3年以内に離職する割合を表す言葉。

中学卒ではその割合が7割、高校卒では5割、大卒では3割が入社した会社を辞め、採用担当者を悩ませています。しかも離職者のかなりが正規雇用での再就職を決めずに離職しており、結局はフリーターへと転じていく現状があるそうです。

そこで今回は、「会社辞めちゃおうかなぁ」と思った時に読んでおきたい、精神科医・香山リカさんのアドバイスをご紹介します。

大卒フリーターの背景にあるもの

長引く景気の低迷。有効求人倍率は、1.10倍(2014年6月)。若者の就職環境も依然として厳しい状況が続いています。

期待と不安を抱きながら始めた就職活動。中盤戦を迎える頃には、心身ともに疲弊して、「とにかく会社や職種を選ばずに就職する」という現実的志向に切り替えざる得ない状況に追い込まれる学生が多いようです。

しかしながら、「どこでもいいから」といって就職してみたものの、彼らは仕事に対して「やりがい」や「自分らしさ」を求めています。そのため、自分が思い描いていた仕事の内容や会社の環境でないと満足できずに、退職してしまうパターンが多いとのこと。

やりがいを手に入れるには「時間」がかかる

そんななか、「やりがいが感じられないから」と早期離職をしてしまう若手社員にむけて、精神科医の香山リカさんは次のようにアドバイスをしています。

おそらく「やりがい」「自分のかけがえのなさ」などというものは、すぐに手に入るものでもなければ、日々、ビリビリと強く実感するようなものでもないだろう。

そして、「まあ、何となくそんな気がする」という「ハンパなやりがい」を手に入れるためには、1年や2年ではなくて、5年、10年と仕事を続けなければならない。

もちろん、どこにあるかもわからない「やりがい」のためにももがき続ける若者を、最初から「ムダだよ」と否定するつもりはない。

ただ、そこまで思い詰める必要もなく、生きがいも自分らしさも、「まあ、あえて言えばこれがそうかな」という程度のものではないか、ということを上の世代は自らの経験談としてもっと若い人たちに語ってはどうだろうか、とよく思う。

2011年に4年制大学を卒業した学生約56万人のうち、6%にあたる約30300人が進学も就職の準備もしていない「ニート」となっています。(文部科学省調べ)

そのほかにも、「就職準備中」が約5万人、「進学準備中」が3600人。「就職していない」という若者を総計すると全卒業生の15%を超える現状に。

仕事をしていれば、誰しも「会社を辞めて自由になりたい」と思うことはあるでしょう。

しかしながら、終身雇用・年功序列の時代は終わったとはいえ、正社員で働くことにはフリーターや自営業などと比べて、圧倒的な「安定」があります。それを一時的な感情や思い込みで捨ててしまうのはもったいないことかもしれません。

これから先の長い人生をどんなふうに生きていきたいのか。よく考えて計画的に自分のキャリアを設計していきたいですね。

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